
『vesta』137号
「麺が描く世界地図」
2025.01.12
特集アドバイザー 守屋亜記子(女子栄養大学栄養学部 准教授)
麺を通して世界の食文化を比較する。それが今回の特集の企画意図である。あわよくば、比較を通して食の文化圏の輪郭が現われてくるかもしれないとの期待も込めて。
石毛は麺に関する大著『文化麵類学ことはじめ』(フーディアム・コミュニケーション、1991年)のなかで「麵は世界の食事文化を映す鏡」であると述べている。現在、麺は世界各地で親しまれている。主食的な食べ物でありながら料理としてのバリエーションが豊富なだけに、麺の比較により各地の食文化の基層が見えてくる可能性もある。
この特集では、麺の材料や形状はもちろんのこと、麺におけるハレとケ、食器や食具、食べ方や温度など、これまで目が向けられてこなかった麺の諸側面について取り上げることを心がけた。
執筆陣はいずれも現地の食に精通したスペシャリストであり、編者のわがままなリクエストに応えていただいた。
石毛は麺に関する大著『文化麵類学ことはじめ』(フーディアム・コミュニケーション、1991年)のなかで「麵は世界の食事文化を映す鏡」であると述べている。現在、麺は世界各地で親しまれている。主食的な食べ物でありながら料理としてのバリエーションが豊富なだけに、麺の比較により各地の食文化の基層が見えてくる可能性もある。
この特集では、麺の材料や形状はもちろんのこと、麺におけるハレとケ、食器や食具、食べ方や温度など、これまで目が向けられてこなかった麺の諸側面について取り上げることを心がけた。
執筆陣はいずれも現地の食に精通したスペシャリストであり、編者のわがままなリクエストに応えていただいた。
Ⅰ 麺の歴史
1 麺の文化と日本のそば /原田 信男
Ⅱ 千差万別 世界の麺文化
1 中国東南部の麺食文化/川口 幸大
2 中国の多彩な麺文化/草野 美保
3 朝鮮半島の麺の面々/守屋 亜記子
4 東南アジアの麺を鳥の目で、あるいは虫の目で/前川 健一
5 ラオスの麺と麺料理/落合 雪野
6 モンゴル遊牧民の麺料理/石井 智美
7 シルクロードで「ラグマン」を食べる/荻野 恭子
8 インドの焼きそば、チャウミン/小林 真樹
9 イランの郷土料理「アーシュ・レシュテ」~豆・野菜・麺入りごった煮スープ~/山口 雅代
10 パスタの国イタリア/山辺 規子
[コラム]郷土愛溢れるドイツの麺料理 ドイツ人はシュペッツレが大好き!/キュンメル齊藤 めぐみ
11 海を渡り、空を飛ぶ麺類/根川 幸男
12 手延べ産地に美味なめん料理あり/向笠 千恵子
[コラム]秩父音頭にも唄われる「おっきりこみ」と山里に伝わる麺の文化/永越 信樹
特集まとめ 一皿の麺料理から見える世界/守屋 亜記子
<連載>
☆「日本の庖丁と素材を切る世界の文化」(前編)/伊藤 文
☆大食軒酩酊の食文化(第67回)「わたしと食の文化」/石毛 直道
1 麺の文化と日本のそば /原田 信男
Ⅱ 千差万別 世界の麺文化
1 中国東南部の麺食文化/川口 幸大
2 中国の多彩な麺文化/草野 美保
3 朝鮮半島の麺の面々/守屋 亜記子
4 東南アジアの麺を鳥の目で、あるいは虫の目で/前川 健一
5 ラオスの麺と麺料理/落合 雪野
6 モンゴル遊牧民の麺料理/石井 智美
7 シルクロードで「ラグマン」を食べる/荻野 恭子
8 インドの焼きそば、チャウミン/小林 真樹
9 イランの郷土料理「アーシュ・レシュテ」~豆・野菜・麺入りごった煮スープ~/山口 雅代
10 パスタの国イタリア/山辺 規子
[コラム]郷土愛溢れるドイツの麺料理 ドイツ人はシュペッツレが大好き!/キュンメル齊藤 めぐみ
11 海を渡り、空を飛ぶ麺類/根川 幸男
12 手延べ産地に美味なめん料理あり/向笠 千恵子
[コラム]秩父音頭にも唄われる「おっきりこみ」と山里に伝わる麺の文化/永越 信樹
特集まとめ 一皿の麺料理から見える世界/守屋 亜記子
<連載>
☆「日本の庖丁と素材を切る世界の文化」(前編)/伊藤 文
☆大食軒酩酊の食文化(第67回)「わたしと食の文化」/石毛 直道
☆文献紹介 Sandor Ellix Katz=著、水原 文=訳『サンダー・キャッツの発酵の旅-世界中を旅して見つけたレシピ、技術、そして伝統』/横山 智
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