
『vesta』36号
「味の文化論」
1999.10.10
責任編集 杉田 浩一
あらゆる食べ物を揃えても数ヶ月経てば飽きて、ある人は満足してもある人は文句をいう。人の味覚が幼児からの食体験の累積であることを示している。・・・できれば人生の「味」をかみ分けた、しなやかな大人でありたいとは思うが、さてどうだろうか。(「特集"味の文化論"に想う」より)
カラー企画
地中海世界の味ー新旧「味」の変貌ものがたり 鈴木貴久子
タイの味―「辛」・「甘」・「酸」のハーモニー 荘司和子
ブラジルの味―「混血の味」 森 幸一
ブラジルの味―「混血の味」 森 幸一
中国の味―「豚の味」 南 広子
フランスの味―「パン屋のかまどでじっくり煮込む」 大沢晴美
座談会「味の文化論」 杉田浩一、河村明子、藤木正一、北山晴一
フランス味覚啓蒙活動の取り組み アントワーヌ・シェフェール
甘党・辛党について―食べ物飲み物の好き嫌いについてそのメカニズム 河村洋二郎
食生活の成り立ち 栗原堅三
嗜好が時代と共に変化する理由 柳本正勝
漬物に見る味覚のなりたち 小川敏夫
〔レギュラー〕
食から見た日本史 近世の食⑥ 江戸の果実 原田信男
世界の人々の食生活と健康① 私説 サンゴがもたらした世界一の長寿地域沖縄 山本 茂
アメリカ食文化最新情報① CIA(アメリカ料理大学)の戦略―Asian Flavor 白木川富子
エッセイ 「塩の道」 井上 如
言語学と食― 食べる/召し上がる/いただく 柴田 武
鷹の鳥 鷹匠と食文化(下) 堀内 勝
ワインあれこれーワインの地平を展望すれば 浅井昭吾
文献紹介 ヨーロッパ食文化研究のために① S・メネル他著『食の社会学―食生活と文化』 カタジーナ・チフィエルトカ
取材 お惣菜屋を訪ねて 草野美保
文献紹介『韓国料理文化史』 朝倉敏夫