
『vesta』57号
「災害と食」
2005.01.10
責任編集 石川 尚子 (東京都立短期大学助教授)
表紙画:奥山 民枝 2005年1月17日は、阪神淡路大震災が起きて10年目にあたります。
今回の特集では、天災のみならず、戦争といった人災も含め、非常時を救ってきたさまざまな食品・食物、また救済システムから私達が何を教訓として学び、 それをどのように今日の食生活に生かしていけるか、という点にスポットをあてながら、「災害と食」をグローバルおよび食文化的視点から考えてみたいと思います。
(「特集によせて」より)
あれから10年-阪神淡路大震災の教訓と食の提言- 奥田和子
世界の食料需給の展望と食料の安全保障 大賀圭治
総括 災害の歴史にみる保存食の知恵と発展 石川尚子
飢餓の救世主-ジャガイモとトウモロコシ- 山本紀夫
戦争・宇宙開発が生み出した保存食 小林彰夫
サバイバル・フードとしての昆虫 三橋 淳
皇帝から教会へ-中世ローマの災害と食の救済- 山辺規子
中国の保存食と災害対策 古田朱美
写真でみる「災害と食」 『vesta』編集部
〔レギュラー〕
世界の食の情景13 韓国「ウェルビング(well-being)の原点」 解説:朝倉敏夫/撮影:大村次郷
絵巻物に見る食①『紫式部日記絵巻』 名児耶 明
エッセイ「私のプライオリティ」 大宅映子
食卓の調味料(7)「コチュジャン」 樋口容子
すこやかに生きる食文化⑤(最終回)「冬の薬膳」 上野多恵子
食文化研究国際会議レポート「食文化と観光」 オーストラリア・アデレード大学 南 直人
海を渡ったキャッサバ-大西洋をつなぐイモの話 稲泉博己
文献紹介 ヨーロッパ食文化研究のために
A.カパッティ.M.モンタナーリ著『イタリア料理の文化史』
C.ヘルストツキ著『ガーリックとオイル-イタリアにおける食と政治』 カタジーナ・チフィエルトカ
文献紹介&食の文化ライブラリー新着図書のご案内 中嶋 康博著『食の安全と安心の経済学』 田村眞八郎