『vesta』144号「災害食最前線」

『vesta』144号

「災害食最前線」

2026.10.13
特集アドバイザー 川尻 由美子(一般社団法人日本災害食学会 災害食専門員、管理栄養士)

2026年夏、熊本地震をはじめ各地で災害が発生しました。
犠牲となった方々や被災された皆様、ご家族、関係者の方に心よりお見舞い申し上げます。
 
 近代の大震災は、関東大震災(1923)、阪神・淡路大震災(1995)、新潟県中越地震(2004)、東日本大震災(2011)、熊本地震(2016)、令和6年能登半島地震(2024)があり、そして令和8年熊本地震(2026)が発生した。
 現在も南海トラフ地震や首都直下地震などが想定されているが、いまや、どの地域で起きても不思議でない。日本列島は災害の多い地域であることを改めて実感する。
 一方、地震や風水害などの災害から得た食の教訓と対策・技術が、現在の災害食への進化や災害食の国際標準化(ISO)への取組みとして海外にも広がりつつある。
 災害時の食の現状と課題を過去から現在まで辿り、対策と減災につなぐのが本特集「災害食最前線」への思いである。
Ⅰ 歴史と知恵
 1 非常食から災害食へ-変化の根底にあるもの-/別府 茂
 2 災害食の変遷/川尻 由美子
 [コラム] 日本人の命を支えてきたサツマイモ-救荒作物から現代の防災食へ/橋本 亜友樹
Ⅱ 災害現場からの学び
 1 災害時における食と福祉 中越地震からの教訓と要配慮者/藤村 忍、土田 直美
 [コラム]災害時に「食べられるものがない」を生まないために 地域で考える食の要配慮者支援/大森 真友子
 2 多様性に配慮した災害食の現在地と未来/栗田 雅彦
 3 編集部インタビュー 料理人だからできること-そこにいる人の健康を第一に/お話を伺った人 池端 隼也さん
 [コラム]災害食の「温かさ」を考える-なぜ人は温かい食事を求めるのか/山本潤一、奥田和子
 4 非常時にこそ、いつもの食事を-災害時に「何を、どう食べるか」の科学/石川 伸一
Ⅲ 未来への備え
 1 編集部インタビュー 災害でも食に困らない世界をつくる-日本の災害食を国際標準に-/お話を伺った人 坪山 宜代さん
 2 つつむとは、「開けるその日」を思うこと-防災食を支える包装技術の進化/竹内 友里
Ⅳ 日常へ活かす
 [コラム]限られた状況でも 心と体を支える食の知恵 ~いつもも もしもも しっかり食べよう/飯田 和子
 1 防災を自分ごとにする-フェーズフリーで考える食と在宅避難/今泉 マユ子
特集まとめ 一人ひとりに寄り添う災害食をめざして/川尻 由美子

<連載>
☆「伝えたい残したい日本の味」(第6回)「麩」/向笠 千恵子
☆「世界の乳文化や牧畜」(第3回)南アジア・インドの乳文化-乳菓が花開いたミルクの世界/平田 昌弘
☆「食をめぐる本の旅~2冊を並べて~」(第3回)/小山 伸二

☆文献紹介 岡根谷 実里=著、桔本 丹=絵『世界の台所の間取り』/石井 智美

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