『vesta』142号「おいしい泡」

『vesta』142号

「おいしい泡」

2026.04.11
特集アドバイザー 早川文代(農研機構 食品研究部門)

 泡は、空気や二酸化炭素などの気体が液体で包まれたものである。それらが、生まれ、動き、ときに密集し、やがて壊れていく。この過程で、私たちはさまざまなおいしさに出会う。泡に見惚れ、音に期待を膨らませ、味や香りや食感を楽しむ。料理や菓子の世界では、泡を固めることで、さらに新たなおいしさを創出する。
 泡には、ご褒美としての泡もあれば、日常生活に根ざした泡もある。当然、そこには文化があり、歴史がある。一方で、人は、泡を作り、保ち、爆(は)ぜさせるための科学的な理解を深め、泡をおいしくするための技術を発展させてきた。今も、その探求は続いている。
 この特集では、さまざまな「おいしい泡」について多角的に取り上げた。泡の魅力を味わい直すきっかけとしていただければ幸いである。
Ⅰ 泡のある飲み物や食べ物
 1 シャンパーニュ、善き思い出の再生装置/北山 晴一
 2 ドイツにおけるビールの歴史的変遷/南 直人
 3 編集部インタビュー 泡が引き出す和食の魅力/お話を伺った人 高橋 拓児さん
 4 中国の飲食文化に現れた「泡」/山中 一男
 5 洋菓子における『泡』の役割/今井 雅弘
 6 和菓子と泡/橋爪 伸子
 7 マレーシアの飲食物にみる泡の役割/森 純
 [コラム]北米ユタ州の車社会と宗教観が作り出した「ダーティソーダ」という甘い泡文化/トロリオ 牧
 [コラム]グアムのおいしい泡 コールドフォームとブニュエロス・アガ/陣内 真佐子
 8 泡とともに生きる -スペイン北部のシードル(リンゴ酒)/米田 真由美
Ⅱ 泡の秘密と可能性
 1 ふわふわの正体~飲み物にひそむ泡の科学/栗田 玲
 2 泡のテクスチャーを描写する用語-言葉からみえてくるもの/早川 文代
 3 介護食へのエスプーマ食の活用/峯木 眞知子
 4 ビールの泡は“おいしさの仕掛け人”-泡立ちと香りの関係-/金田 弘拳
特集まとめ おいしい泡が語るもの~文化・自然・技術の流れと重なりを読み解く/早川 文代

<連載> ☆「伝えたい残したい日本の味」(第4回)「なれずし」/向笠 千恵子
☆新連載「世界の乳文化や牧畜」(第1回)牧畜と乳文化の起源/平田 昌弘
☆新連載「食をめぐる本の旅~2冊を並べて~」(第1回)/小山 伸二

☆文献紹介 西川 和樹=著『危機の時代 料理家の群像 台所からみる戦争と社会』/村瀬 敬子

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