
『vesta』67号
「栄養信仰」
2007.07.10
責任編集 豊川 裕之(医師・東京栄養食糧専門学校講師)
栄養学は私たちの健康や長寿に大きな貢献を果たしてきた一方で、特定の食品や栄養素に特化し、かならずしも健全ではない健康法が話題になっている。
今号では、栄養にまつわる問題点や、国内外の実践の試みを紹介する。「健康で心豊かな食卓」とは何かを考える示唆となれば幸いである。
妙薬信仰の根源 豊川裕之
豊かな食生活のために―世界の食生活指針とそのとりくみ 峯木真知子
現代の食物選択と生活要因 茂木美智子
栄養学が果たした「功」と「罪」―近頃思うこと― 野口 忠
複雑系としての栄養学 豊川裕之
サプリに走る人々―中高年女性を対象にした肥満指導の現場から― 小西すず
「健康と食」に関するうごき<戦後~現在> 編集部
浅薄な食・栄養情報に踊る日本人 高橋久仁子
インド伝統医学・アーユルヴェーダの医食同源 上馬塲和夫・小川 弘子
〔レギュラー〕
西洋の養生術① 西洋の伝統における健康バランス 山辺規子
アラブ・イスラム世界の饗宴④ デザートとカターイフ 後編 堀内 勝
おいしいアジアのカレー① ミャンマーの赤いカレー 酒井美代子
エッセイ 『最後の晩餐』のレストラン 布施英利
文献紹介 宮下規久朗著『食べる西洋史「最後の晩餐」から読む』 池上俊一