
『vesta』55号
「「オリンピックと食―アテネからアテネへ」」
2004.07.10
責任編集 樋口 満 (早稲田大学教授)
表紙画:奥山民枝 2004年は夏季大会がオリンピック発祥の地、ギリシャのアテネで開催され、さまざまな競技で日本選手の活躍が期待されている。
オリンピックに出場し、メダルを獲得するためにトップアスリートは日々激しいトレーニングに励んでいるが、アスリート本人ばかりでなく、アスリートをさまざまにサポートするスタッフの努力も忘れてはならない。 最近ではサポートスタッフとして監督、コーチ、トレーナーなどとともに、食事・栄養のサポートをするスポーツ栄養士の存在も次第に知られるようになってきた。
それは、トップパフォーマンスのためには日々の食事・栄養が重要であるとの認識がスポーツ界において広く認識されてきたためである。
トップアスリートになるには、ジュニア期からのしっかりとしたトレーニングが重要だが、それを支えているのが「食」である。
本特集では「スポーツ」をキーワードとして「食」について考える情報を提供する。
(「特集によせて」より)
古代ギリシャ・オリンピックの選手の食 塚田孝雄
総括 オリンピックと食―アテネからアテネへ― 樋口 満
歴代・競泳選手にみる食のエピソード 「ヴェスタ」編集部
アスリートたちの食事① スポーツ選手の栄養上の問題点 柳沢香絵
アスリートたちの食事② スポーツ選手のウェイトコントロール 小清水孝子
アスリートたちの食事③ 海外合宿・強化練習時の食事 柳沢香絵
エッセイ 「台所通信」 瀬古美恵
スポーツ選手に対する栄養教育・食事指導 田口素子
スポーツ栄養士になるために 田口素子
インタビュー マラソン・ランナーの食事 山下佐知子
選手村の食事と栄養サポート① シドニーオリンピック 小清水 孝子
選手村の食事と栄養サポート② 第14回アジア競技大会 2002・釜山 柳沢香絵
アスリートのためのレストラン「アール・キューブ」(JISS) ヴェスタ編集部
ジュニアアスリートの食育 古旗照美
〔レギュラー〕
カラー企画 世界の食の情景11・フランス「コミュニケーションとくつろぎの食卓」 解説:北山晴一/撮影:大村次郷
「ことばのゆれ」からみた日本の食③「肉」が指し示すものの地域差(上) 塩田雄大
食卓の調味料(5)『XO醤』 山本 豊
すこやかに生きる食文化③ 夏の薬膳 上野多惠子
エッセイ 「食」は、文化をめぐる旅 吉野直子
野生食を訪ねて・12(最終回) 男たちの海―クジラをめぐって 小山修三・岡町洋子・渡邊茂智
フランスの魚料理(岡野 洋子・エッセイスト)サケ・マス沖合い漁場の開拓 渡邊茂智・瀬戸内海歴史民俗資料館主任専門職員
文献紹介 ヨーロッパ食文化研究のために⑳ユッカ・グロノフ著『キャビアとシャンパン』 カタジーナ・チフィエルトカ
文献紹介 ジャン・ボテロ著『最古の料理』 尾崎貴久子
取材 家庭の食の道具② 「冷蔵庫」 清浦恵理子