Symposium 公開シンポジウム

食の文化シンポジウム2010
FOOD in 風土-米と魚vs麦と乳(ミルク)

2010年11月27日(土) 13:30 ~ 16:30

テ ー マ FOOD in 風土-米と魚vs麦と乳(ミルク)
募集人数 250人
締め切り 締め切りました
会  場 味の素グループ高輪研修センター 大会議室
主  催 総合地球環境学研究所「農業が環境を破壊するとき」プロジェクト 財団法人 味の素食の文化センター
後  援 農林水産省、朝日新聞社、味の素株式会社

国立科学博物館企画展「あしたのごはんのためにー田んぼからみえる遺伝的多様性」関連シンポジウムを総合地球環境学研究所と財団法人味の素食の文化センターとの共催で開催致します。

テーマ 「FOOD in 風土―米と魚vs麦と乳」
ユーラシア大陸において、日本をはじめとする東の風土の食生活を支えてきたのが米と魚。それに対して西の風土の食生活を支えてきたのが、麦と乳。今回この二つの食のセットを取上げ、風土と食の多様性、食と環境問題との関係について考えます。

第一部
基調講演 高田公理氏(佛教大学教授)

第二部
パネルディスカッション
コーデイネーター:佐藤洋一郎氏(総合地球環境学研究所副所長・教授)
パネリスト:辻本 壽氏(鳥取大学教授)
      小長谷有紀氏(国立民族学博物館教授)
      山本紀夫氏(国立民族学博物館名誉教授)
      飯野久和氏(昭和女子大学大学院教授)

REPORT

公開シンポジウム2011
「FOOD in風土 米と魚vs麦と乳(ミルク)」 を開催
 

11月27日(土)、(財)味の素食の文化センターは、高輪研修センターにて公開シンポジウム「FOOD in 風土―米と魚vs麦と乳」を 地球環境問題の解決に向けて分野を超えた研究に取り組んでいる総合地球環境学研究所と共催で開催致しました。 
 
本シンポジウムは国立科学博物館企画展「あしたのごはんのためにー田んぼから見える遺伝的多様性」の関連シンポジウムで、当日は事前にお申し込みをいただいた250名を超える一般の方々が参加されました。 
シンポジウムでは、佛教大学教授の高田公理氏による基調講演「FOOD in 風土―米と魚vs麦と乳」、それを受けて、パネルディスカッションでは「麦と乳―西の風土にみる牧畜と食文化」というタイトルで活発な論議が行われました。 
 
本シンポジウムを通じ、「風土」「食文化」「食資源の大切さ」というメッセージが伝わり、ご参加の皆さまが改めて広く「FOOD in 風土」の意味する所を考える1日となったのではと思います。 
 
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開会の挨拶をされる 総合地球環境学研究所長 立本成文氏
 
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同じく開会の挨拶をされる(財)味の素食の文化センター理事長 山口範雄氏
 
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基調講演:高田公理氏(佛教大学教授)
ユーラシア大陸における東の風土の食を支えてきた米と魚、又、西の風土の食を支えてきた麦と乳についてそれぞれの自然環境の性質をもとに「東」と「西」の食のスタイルを解き明かし、「米と魚」の出逢いが生んだ食文化の粋にも言及される内容でした。
 
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パネルディスカッション・コーディネーター: 佐藤洋一郎氏(総合地球環境学研究所副所長)
ご専門は植物遺伝学、「農業が環境を破壊するときーユーラシア農耕史と環境」のプロジェクトを率いるリーダー。著作に「コシヒカリより美味い米」などがある。
 
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パネルディスカッション・パネリスト:辻本 壽氏(鳥取大学教授)
ご専門は遺伝学、世界各地の「麦」を探し研究を続けている。「麦と乳―西の風土にみる牧畜と食文化」でいろいろな地域の「麦」につき報告されました。
 
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パネルディスカッション・パネリスト:小長谷有紀氏(国立民族学博物館教授)
ご専門は文化人類学でフイールドはモンゴル・中央アジアの遊牧文化。
モンゴルにおける牧畜の1年間のサイクルと現地での食のスタイルを報告されました。
 
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パネルディスカッション・パネリスト:山本紀夫氏(国立民族学博物館名誉教授)
ご専門は民族植物学・農耕文化(アンデス地方)。アンデスにおけるジャガイモについて多種類の品種で栽培している実態について報告されました。
 
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パネルディスカッション・パネリスト:飯野久和氏(昭和女子大学大学院教授)
ご専門は微生物学。食資源・環境、をふまえた中で、東の発酵食品(味噌、醤油、納豆)西の発酵食品(発酵乳、チーズ)また、麦と米を各々原料としたアルコール発酵などについて報告されました。
 
(財)味の素食の文化センターでは、今後も公開シンポジウムをはじめ、公開講座、食の文化ライブラリー等の食文化活動を通じ、一般の方々への食文化の普及・啓発に努めていきます。 
 

(財)味の素食の文化センター