『vesta』110号「これからの日本茶」

『vesta』110号

「これからの日本茶」

2018.04.01
特集アドバイザー 中村 順行(静岡県立大学特任教授、 同大学 茶学総合研究センター・センター長)

本誌No.51(2003)で特集された「岐路に立つ日本のお茶」から15年が過ぎた。
その後、消費者の嗜好の多様化はより一層進展し、急須で淹れるお茶離れは進み、ペットボトルは定着し、簡便化商品が急増している。また、海外では日本茶に高い関心が示され、日本茶の文化を担ってきた抹茶は、本来の茶の湯のみならず各種飲食材などへの他用途利用も進み、今後さらに需要の増加も期待されている。
このようななか、需給の歪みを解消し新しい日本茶やその文化を求める動きも芽生えはじめている。そこで、日本茶のもつ魅力を再発見し、新しい日本茶の世界を拓くために、「新時代を迎えつつあるこれからの日本茶」を特集した。

<特集>
はじめに/中村 順行

巻 頭  ・インタビュー これからの日本茶
      ゲスト/ステファン・ダントン(インタビュア中村 順行)
     ・お茶の種類
     ・これからの日本茶を考える
      ―日本でしかつくれないお茶とは?/オスカル・ブレケル
 
第Ⅰ部 日本茶の魅力―その気づきと発信
  1 庶民の茶にもトレンドあり/中村 羊一郎
  2 八〇〇年の歴史からみる抹茶の魅力/萩原 英子
     <Column>新しいグリーンティーツーリズム/片桐 優
  3 お茶料理と茶育/德永 睦子
     <Column>学校でもお茶が楽しめるように
    ―静岡県教育委員会の取組/浜村 幸美
     <Column>あなたも知らないと損する、日本茶の新しい楽しみ方/中小路 和義
  4 日本茶の魅力を引き出し、伝える
    ―日本茶インストラクターの活動現場から/奥村 静二
  5 世界に広がる緑茶の効能と有効利用/斎藤 貴江子
 
第Ⅱ部 消費志向と日本茶生産
    1 多様化に対応し始めた生産現場 /中村 順行
    2 進化する簡便性緑茶/笹目 正巳
    <Column>「古くて新しい日本茶品評会」日本茶アワード/桑原 秀樹
    <Column>究極の日本茶を追及する ―九州・八女の玉露と抹茶/山口 真也
 
第Ⅲ部 世界に広がる日本茶
  1 茶生産国に馴染む日本茶 ―台湾に広がる抹茶ワールド/髙木 知芙美
  <Column>緑と羊の国のティータイム/保科 千和子
  <Column>イギリス人にとって、おしゃれでスタイリッシュなのは日本茶!
  /スチュワード麻子
  2 ニューヨーク三者三様 ―るつぼのなかで日本茶を飲む/太田 心平
  <Column>フランスにおける日本茶/能宗-Lelong 美佐子
  <Column>オランダに暮らす人々と日本茶/小田 美幸
 
第Ⅳ部 まとめ 新しい日本茶の世界 /中村 順行
 
 

<連載>
すべての道は「食」に通ずる -イタリア-/宇田川 妙子
(第5回) 地中海料理の過去・現在・未来
嗜好品の文化論/髙田 公理
   (第4回)諸民族文化のなかの嗜好品①
“食べる”を予測する/岩村 暢子
   (第3回)「白いご飯が苦手」になる日本人
大食軒酩酊の食文化/石毛 直道
   (第40回)ヨーグルトと酒
文献紹介 庭乃 桃著 『おいしく世界史』/東四柳 祥子
 

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