大食軒酩酊の食文化

年末・年始の食生活

vesta 109号掲載

屠蘇と奥村彪生さんのお節三段重(2017年元旦)

大晦日の晩には,TVの料理番組でもおなじみの奥村彪生(おくむらあやお)さんと程一彦(ていかずひこ)さんが、わが家で晦日(みそか)ソバを食べるならわしが30数年続いている。この2人の天下の名料理人とわたしは、同年齢で仲のよい友だちである。
 2016年の「除夜の宴」の献立を記してみよう。

①<前菜盛りあわせ>
 鮒鮓 紅鮭のいずし(ナレズシ)
 チーズ各種・魚肉ソーセージ
②吉田牧場産カチョカバロのポテト焼き
③オレンジのシチリア風サラダ
④ブロッコリーのシチリア風煮物
⑤酒粕と塩辛(粒ウニ・酒盗など)のピザ
⑥年越しソバ(ざるそば)

料理の名人に興味をもって食べてもらうには、この2人が知らない食べものを供したらよいだろう。ということで、大晦日の献立には、その年にわたしが訪問した外国の料理をいれるのが恒例である。この年に南イタリアのシチリア島に旅行したので、③と④のシチリア料理をつくった。
⑤のピザは「おもいつき料理」で、市販のピザ生地に、酒粕を少量の豆乳で練って塩辛を混ぜたものをのせて焼いた。⑥のソバつゆつくりは、わたしの得意とするところである。
供した酒は、シャンパン、白ワイン、赤ワイン、日本酒の冷やである。

一夜あけて、2017年の元旦の朝食には、お屠蘇、奥村さんの3段重ねのお節重(写真参照)、白味噌仕立ての京風雑煮を食べた。
かっては、わたしもお節料理をつくっていた。暮れの28日からは、他の仕事をせずにお節料理つくりに専念していたのである。
奥村さんと程さんが大晦日にやってくるようになると、この2人のお節重をお土産にいただくようになったので、お節料理つくりはよした。
かって程さんが台湾料理店を経営していた頃には、中華風お節をつくっていたが、現在では中止している。奥村さんの和風お節重は、現在でも大阪の阪急百貨店の人気商品で、大晦日にはわが家にも配達してくれる。
元旦は宮参りのほかは在宅して、数の子を肴に1日中酒を飲んだり、餅を食べる。
1月2日は朝寝をし、昼頃に角餅を焼いてすまし汁にいれた東京風の雑煮で酒を飲む。
午後3時頃から、お客がやってくる。毎年、2日の午後のわが家はオープンハウスとするのが習わしである。この日は、誰でもわが家を訪れた者を歓迎し、酒をだして、ご馳走するのである。例年、20人くらいのお客さんがやってくる。
2017年のこの日の献立には、奥村さんの3段重と除夜の宴の残り物のほかに、鴨の燻製、筑前煮、熊肉の鍋物、女性客用のさまざまな和菓子やケーキ類などが用意された。飲み助用には10種類のアルコール飲料が並べられた。この日は最後の客が帰るまで、8時間くらい飲食のつきあいをしたのであった。正月三日は年始回りに出かけると、訪れた家で酒食の接待を受ける。

そのほかに、年末年始には出席しなければならない宴会がおおい。その結果、身長167センチ、平常の体重74キロで、標準よりも肥り気味のわたしが、正月が過ぎると体重が2キロほど増加するのが例年である。そこで、2月と3月にはダイエットと運動に努め、桜の時節になると平常体重にもどることが10年程度続いてきた。
ところが、一昨年から異変が続いている。年末、年始に2キロ肥ることに変わりがないが、努力しても体重が減ることがないのである。2016年には平均体重76キロになり、2017年は78キロで過ごした。今度の正月が過ぎたら80キロになるのではないかと心配しているのである。

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