- ARCHIVES
- 世界の麵の文化史
世界の麵の文化史
1987-1990.12

麵とはなにか
石毛直道の「麵」定義
改めて考えてみると、「麵とはどのようなものであるか」に答えることは非常に難しい。
それは,世界中のどこへいっても通じる「麵とはこういうものだ」という定義がないからである。
原材料もさまざま,製法もさまざまとくれば致し方ないことであるが、石毛直道は世界の麵文化を研究するに際して、このような定義を打ちだした。
穀物、マメなどの粉を主原料として、線状に加工した食品で、原則として、ゆでたり、煮たりして、主食、あるいは準主食的な料理の主材料として食べられるもの」この定義にしたがって世界の麵文化研究は行われたわけだが、少しこの定義によって「麵」から仲間はずれになった食品も紹介しおこう。
九州の鶏卵素麵、日本やタイの魚そうめん、マレーシアのロティ・ジャラという麵状のお菓子などがそれにあたる。
石毛直道の研究は、この「麵」定義を主軸にすえて世界の麵文化の歴史をひも解いていこうとするものである。
「世界の麵の文化史 1987-1990.12」その他の記事