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魚醤とナレズシ
1982.10-1985.8
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魚の発酵食品である魚醬とナレズシは、かつて東南アジア・東アジアの稲作文化圏に共通する食文化であった。
今日の日本人の食卓ではともになじみの薄い食品となっているが、東南アジアの多くの地域では現在も食事に欠かせない重要なものである。
石毛直道は、これまでまとまった研究がなされてこなかった魚醬とナレズシに着目、漁業生態学を専攻するケネス・ラドル氏とともに、1982年から85年にかけ、アジアの13カ国、約200カ所を訪れ徹底したフィールドワークを行い、モンスーン・アジアの食事文化の基層を探った。
そして、魚醬の味の分析結果の検討から、穀醬を基本調味料とする東アジアと、魚醬の味つけをする東アジアが、世界の味覚文化の中で「うまみの文化圏」ともいうべき特徴を共有していることを明らかにした。
この研究成果を、多様な写真・図版も駆使して石毛直道が解説する(公益財団法人味の素食の文化センター撮影)。
参考文献:石毛直道 ケネス・ラドル『魚醬とナレズシの研究-モンスーン・アジアの食事文化-』岩波書店(1990年)
参考文献:石毛直道 ケネス・ラドル『 魚醬とナレズシの研究-モンスーン・アジアの食事文化-』岩波書店(1990年)