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江戸紫首尾松
- 絵師:3代目歌川豊国
- 落款:年玉囲みに「豊国画」
- 時代:安政4年(1857)5月
- 判・種類:大判錦絵3枚続き
- 版元:江戸・太田屋多吉
解説
首尾の松とは、浅草御蔵四番堀と五番堀の間(現在の台東区蔵前一丁目)の隅田川岸にあった松で、枝が川面にさしかかるように枝垂れていた。屋形船の上で芸者の酌で酒を飲むのは、合巻『偐紫田舎源氏』等の主人公である光氏である。源氏絵なので、「江戸紫」との題名になる。刺身と煮寄(によせ―野菜を細かく切って煮たり、煮てから潰して寒天を加えて固めた物)と思われる料理を舩上に運ばせての酒宴。本図の前年である安政3年8月には広重の『名所江戸百景』浅草川首尾の松御厩河岸が出され、やはり首尾の松の下に屋形船が描かれている。
執筆者:山下則子
執筆年:平成30年(2018)
管理No.:117
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