公共財団法人 味の素食の文化センター

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浮世年中行事 皐月

  • 絵師:3代目歌川豊国(落款に二代目とあるが、現在では三代目とされている)
  • 落款:国貞改二代目豊国画、香蝶楼豊国画
  • 時代:天保15年(1844)8月(豊国の襲名と浜の名主単印より)
  • 判・種類:大判錦絵3枚続き
  • 版元:江戸・上州屋重蔵

解説

端午の節句の柏餅作り。男児が生まれた家は、江戸では柏餅を親族や知り合いに贈る風習があった。上方では、初めての端午の節句には、ちまきを配り、2年目からは柏餅を贈った。柏餅は、米の粉を練って円形扁平にし、2つ折りにしてその間に小豆の餡を挟み、柏の葉に包んで蒸した。右手前には、菖蒲刀(端午の節句の飾り刀。親族が生まれた男児に贈るもの。木製で金銀の紙などで飾られている)が飾られ、その奥の女性が丸めた米粉を平たく延ばし、中央奥の女性がそれに餡を入れている。手前の桶には柏の葉が大量に入れてある。左側の女性は、柏餅を蒸している。手前に菖蒲が水に入れてある。

執筆者:山下則子

執筆年:平成30年(2018)

管理No.:100

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