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風俗三十二相 むまそう(うまそう)
- 絵師:月岡芳年
- 落款:芳年筆
- 時代:明治21年(1888)2月
- 判・種類:大判錦絵
- 版元:江戸・日本橋 網島亀吉
解説
天ぷらを食べる遊女。嘉永年間(1848~1853)の女郎(遊女)の風俗として、魚類の天ぷらを楊枝で刺して食べようとする姿が描かれる。「むまそう(うまそう)」というこの絵の題名は、「三十二相」(仏が備えている三十二の優れた相好を言う言葉から、女性の容貌や姿形の美しい相を指すようになった)の「そう」に、同音で通わせたもので見立て絵である。嘉永年間、既に天ぷらは庶民に親しまれた食べ物であったことが解る。
この揃い物には3代目歌川豊国画の『今様三十二相』に先例があり、芳年も10年前に揃い物『見立多以尽』と題して「~したい」という女性の姿を描いた揃い物の前例がある。
執筆者:山下則子
執筆年:平成30年(2018)
管理No.:097
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