公共財団法人 味の素食の文化センター

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由 井

  • 絵師:葛飾北斎
  • 落款:画狂人北斎画 奥津へ二里十六丁
  • 時代:〔文化元年(1804)正月〕(「品 川」備考を参照)
  • 判・種類:小判 摺物 横
  • 版元:不明

解説

海浜の塩田で製塩作業のところ。いわゆる、揚浜式製塩法と見られ、砂粒に付着する塩を木のすきで掻き、塩水を注ぎ濃厚化し、右手前の塩屋で焼く。『五海道中細見』(以下『細見』と略称)の東海道の部で、「由井」の蒲原方面へ出外(はず)れた海浜の所に「此へん塩やき出す所なり」と見える。当図の初摺品も「しほ焼もしらぬけふりの見ゆる也 由井のはま辺にたつ春霞 金剛舎砂守」と塩焼の狂歌を記している。

執筆者:鈴木重三

執筆年:平成9(1997)

管理No.:082

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