第2部食育・学校給食の課題と今後の方向性について ふじのくに多彩な「和食」文化の推進と学校給食の取組

2014年03月03日(月)

講師: 吉坂 順一

REPORT

吉坂 順一 氏

静岡県経済産業部農林業局茶業農産課食農班班長

 

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 茶業農産課というところで、お茶と稲、麦、大豆等の推進などに取り組む中で、食育の推進を担当しています。昨年度から和食文化の推進に取り組んでいますので、その話と学校給食の話をしたいと思います。

 生産量ということで見ると、静岡県はお茶のほか、ワサビとか、マグロやカツオに代表される水産物関係が非常に多くとれる県です。平成21年から23年の家計調査数字で政令市と県庁所在地の順位が出たのですが、お米の消費金額については静岡市が1位で、浜松市が3位でした。数量ベースになると浜松市が1位で、静岡市が2位になります。また魚類の消費金額も多い。お米、お茶、魚という、基本的な和食の食事が摂られていると考えられます。

 「食の都」を標榜する静岡県では、料理人の方を表彰する制度として「ふじのくに食の都づくり仕事人」という制度を設けています。現在373人が表彰されており、日本料理の仕事人の方は42%を占めています。さらに「3つの世界遺産」として、1つは富士山。それから、世界農業遺産ということで、静岡の茶草場農法。それに和食を加えた3つを売り込んで行きたいと考えています。

 学校給食については、県では地場産品の導入を基本に考えています。その中で、県下、市・町に話し合いの組織を設けて話し合いを進めているわけですが、昨年、地産地消優良活動表彰で農林水産大臣賞をとった富士市の事例をご紹介します。

 生産者・流通業者・学校給食、これらの要は協議会のメンバーみんなが得をする「三方よし」のシステムをつくってきました。協議会のメンバーの中に市場が入っており、流通業者にとっては、取引先として学校給食という定期的な市場が設けられる。学校給食としては安心して地場のものが買える。生産者にとっては、地元に直接売ることができる。その結果、地場農産物の利用割合は、平成18年の28.6%から、平成23年の41.9%まで増えました。

 学校給食でお茶を出している市・町は15あります。割合とすると43%ぐらい。静岡県は東西に長い県ですが、大きな産地を抱える静岡市以西の市・町では100%になっています。やはり自分たちのところで給食費を削って購入するというのはなかなか難しいということで、ティーパックの形で寄贈されるなどしています。給食では普通、配膳係というのがあるのですが、そういったところでは、お茶係みたいなものがあり、それが給仕をして回る形になっているようです。こうして静岡県では「食育」のように「茶育」を推進しています。

 

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