『4市町交流会・山田チカラ調理講習会』報告 その1

2014年02月10日(月)

会場宮城県岩沼市中央公民館
主催公益財団法人 味の素食の文化センター

昨年(2013年)6月21日に福島県新地町で開かれた「意見交換会」に引きつづき、公益財団法人味の素食の文化センター(以下、食の文化センター)が被災地で開催する集いの第2弾です。これは、味の素(株)CSR部が大震災の復興支援に取り組む地域で、活動のタッグを組む食生活改善推進員(食改さん)の皆さんに集まっていただき、それぞれの活動を報告し合い、交流を深めてもらおうというもの。今回は目玉として、気鋭のシェフ山田チカラさんを講師に迎えた調理講習会もありました。残念ながら、南岸低気圧による記録的な大雪のため、福島県新地町、南相馬市の皆さんはおいでになれず、当初予定の6市町から4市町の交流となりましたが、熱気にあふれた会の模様を順次報告いたします。

REPORT

 

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「記録的大雪の中、宮城4市町から食改さんたちが結集」〈1〉開会

 

◆大雪にはばまれ、福島県2市町の参加がかなわず

 

被災地で開く2回目の交流の会に向けて、2月10日朝、東京駅を出発、6時56分発のスーパーこまちで、一路宮城をめざす。食の文化センターからは鈴木郁男専務理事と飯田祐史事務局長、看板役者となる山田チカラシェフも道具入りのスーツケース持参で車中の人となる。

 

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8日から9日にかけて日本列島の南岸を北上した低気圧は各地に大雪をもたらし、東京都心でも45年ぶりという27㎝の積雪を記録、東北の太平洋側も記録的な大雪に見舞われていた。仙台駅で東北本線に乗り換え、福島方面へ向かう。新幹線内での情報で運行が心配されていたが、遅れはあるものの、無事発車となった。

 

一方、飯田事務局長の携帯にはその朝何度となく電話が入り、福島県の新地町、南相馬市の皆さんが、残念ながら雪で身動きがとれず、参加を見合わす旨の連絡があった。宮城県の亘理町の方々も、全員が揃っての参加は難しいかもとの報。天候という自然相手ではしかたないが、せっかくの集いで、楽しみにされていたことを思うと残念至極である。

 

◆鈴木専務理事、山田シェフのあいさつで開会

 

岩沼駅まで順調にきたものの雪のためタクシーが来ず、CSR部の前原誠一郎部長の車に迎えてもらい何とか会場の岩沼市中央公民館にたどり着く。さっそく山田シェフの指揮で、調理実習の会場準備に入った。

 

今回の集いは、前半が山田シェフによる調理講習会、試食をかねた昼食をはさんで、午後は食改さん同士による活動報告と意見交換が主な内容である。また午後一番には、味の素本社の方による「シニアアクティブプラン」の説明も盛り込まれた。

参加者は名取市から7名、地元岩沼市から5名、山元町から6名、亘理町からも6名全員が揃い、24名となった(山元町の佐藤栄養士は後から到着)。

 

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定刻を回り飯田事務局長の司会で開会。CSR部メンバーや食の文化センターなどスタッフの自己紹介、先生役の山田シェフの紹介の後、鈴木専務理事があいさつに立つ。図書館運営やシンポジウム開催ほか公益財団法人味の素食の文化センターの活動の一端を紹介、「『和食』のユネスコ無形文化遺産化の動きに際し、食文化を推進普及する立場から応援活動にもいろいろ取り組み、昨年6月の福島県新地町での意見交換会もその一環だった。12月に見事登録されたが、これからはその保護・継承活動を続けていくことが大事。食の文化センターもそのお手伝いをさせていただく」。

さらに、「和食」の登録後、混同されてしまいがちな世界文化遺産(富士山など)とユネスコ無形文化遺産について、「それぞれ違う条約に基づく全く別なもの。無形文化遺産には『世界』とつかない。ともに価値があるが違う主旨であり、どこかで話される機会があればぜひ伝えてほしい」と述べた。

 

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「世界で一番予約がとれないレストランとして有名だったスペインのエルブリで活躍、帰国後は洋に和を融合させた料理を研究されている」との紹介を受け、山田シェフからもごあいさつ。

「8年近くスペインで暮らし、最初、日本の食材は手に入りにくく、昆布や鰹節など乾物は入手できるが高価だった。ずっと洋食をやってきたが、日本人なので『和』の味も知っている。洋風に和風のエッセンスを加えたものを自分の店では取り入れ、今日のメニューもそれを意識した」。「エルブリの予約がとれないのは1年の半分しか営業しないから」との話に会場からため息。「そこでやってきた新しい調理法もお見せしたい」と語り、さっそく準備段階から皆さんの協力を得て、調理講習が始まった。〈その2へ続く〉